バランスが良い食事ってどんな食事のことでしょう?
栄養学的には、エネルギーが適切で、必要な栄養素が適量含まれている食事がバランスの良い食事と言われています。
しかし、そう言われてもなかなかわかりづらいものです。
頭では何となく油ものばかりはよくない、野菜をできるだけ多く、などとわかっているのですが、バランスの良し悪しは実際のところよくわかりませんよね。
ではいったい、バランスの良い食事とはどんな食事なのか?
◆理想的な食事は年齢や生活スタイルで決まる
健康は健全な食生活からと頭では分かっていても、忙しい生活の中で、普段の食事はいつも同じものや好きなものと偏食になりがち。
体にいい食事を心がけようとしても、栄養素の計算は複雑で分からない、めんどくさい、なんて思ってしまいますよね。
一概にバランスの良い食事とは言うものの、年齢や個々の生活スタイルによって理想的な摂取量は変化するものです。さらに栄養素には、塩分・脂質など摂り過ぎてしまうものと、逆にカルシウムや鉄分など不足しがちなものもあり、模範的な例はあっても、正解はひとつもありません。
◆バランスの良い食事とは?
昔の日本の食事は、ごはんを主食として魚や肉、野菜・果物、海草、豆類などを組み合わせた
「日本型食生活」とよばれ、栄養バランスの面でも非常に優れたものでした。
伝統的な「日本型食生活」では、一汁三菜という「主食+主菜+副菜」を合言葉にメニューの組み合わせを考えていました。
・穀物の米が主食
・魚、大豆などのタンパク源のおかずが主菜
・煮物などの野菜料理2品が副菜
このような組み合わせが一汁三菜です。
では、バランスよく食べるにはどうすればいいのでしょう?
答えは意外と簡単で、いろんな種類の食品をまんべんなく少しずつ食べることがポイントなのです。
1日20~30品目を目標に、種類を多く、ゆっくり噛んで、腹8分位にすることから始めましょう。食品の品数を多くすることで、栄養バランスのよい食事がとれるようになります。
また、外食やレトルト食品などもあてはめることができます。
・主食はご飯かパン
・主菜は肉や魚料理
・副菜に付合せと別にサラダなどを加える
外食でも、この一汁三菜を心がけると身体が喜びます。
◆食事メニューを野菜中心に
一汁三菜では、野菜の摂取量が増えることもポイントの1つです。
現代人の食生活では、どうしても野菜の摂取量が少なくなる傾向がありますが、健康維持などのためには積極的に野菜を摂る必要があります。
野菜には、主食・主菜には含まれないビタミン・ミネラルが豊富に含まれています。特に野菜に含まれている抗酸化物質は、体内の細胞を強化する性質をもっているので、体内で酵素を作り、
様々な病気の発症を防ぐ効果があります。
このように、積極的に野菜を摂取することで病気を予防するという体質改善が期待できるのです。
野菜を多く採ることでお腹が満たされ、カロリーやGI値の高い米や肉などの摂取量も自然と減ってきます。
◆食事パターンをチェック
毎日の食事パターンをチェックすることも大事になります。
例えば、朝はパン、昼は麺類が多い、普段肉料理が多いから野菜の量が少ない、などと日々の食事をチェックすると自分の食事パターンが分かってきます。
そのパターンを踏まえて、摂り過ぎのものは控え、足りないものは意識して摂るようにすれば、食事バランスはおのずと整ってくるのです。
毎食のバランスを意識してできるようになってきたら、1日の食事バランスを考えていくようにしましょう。
◆1日3食、規則正しく
1日で欠食が続くと脳に空腹の情報が伝達され、摂り入れた栄養を必要以上に溜め込もうとします。1日3食バランスよく食べることが基本です。
食のグローバル化が進み、家庭でも高カロリーな欧米食を楽しむことができるようになりました。料理の組み合わせを考えるとき、日本の昔ながらの食事スタイルをイメージしてメニューを考えてみるといいでしょう。